ゴルフのコンディショニング作りを、蝉川泰果選手の復活Vの背景から紐解く
東京・自由が丘のパーソナルトレーニングジムHEARTBODY代表の江川陽介です。
先日2025.6.5~8日に行われた、BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ〈宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース〉で、蝉川泰果選手が復活優勝をされました。
その蝉川選手の復活Vまでの背景を書いた ALBA Net GOLFさん のネット記事を読んで、私なりにとても参考になった事を、紹介させて頂きます。
ゴルフに限らずコンディション作りは、やっぱりそこに行きつくんだなとも思いました。
復活Ⅴの要因はケガから学んだことかもしれない
記事によると、実は蝉川選手は今年の2月、コロンビアで開催された試合に参戦中に、背中に違和感があり、棄権しました。
しかしその後の検査で原因が見つからなかったようですが、約1カ月後、左肋骨の疲労骨折だった事が判明しました。
痛みの理由がはっきり分からない時って、すごくもやもやしますし、もどかしいですよね。スポーツ選手なら選手生命にも関わりますし、本当に不安だと思います。
蝉川選手はそこから懸命なリハビリと治療で5月の『中日クラウンズ』でツアー復帰し、復帰4試合目の今大会で、見事メジャー優勝と遂げました。
蝉川選手はこの怪我に期間中に、
『どういう風にリカバリーしたら怪我を防げるのか』
をすごく勉強されたそうです。
その結論として、 一番は食事で変わるということをトレーナーさんから教わります。
朝はビタミンCを必ず摂るようにしたり、
食事面でも、焼き肉や寿司から定食メニューに変更し、『野菜、味噌汁、ごはんという栄養バランスのとれた食事を意識しています』
と明かしています。
素晴らしい取り組みですね!!
焼き肉や寿司などは筋肉などのパワー発揮には良さそうですが、内臓や腸内環境などのメンタルやコンディショニングの部分では、圧倒的に和食などの定食スタイルが良いでしょう。
ビタミンCは、筋肉や骨の原材料でもあるので、怪我の回復や筋肉疲労の回復にも必須の栄養素ですね。(ブドウ糖、たんぱく質、ビタミンC、ビタミンAはカラダの構造を作る上でとても大事!)
トレーニング面に加えた変化
更に、試合前(とくに2週間前から)はトレーニング内容にも変化を加えたそうです。
『ジムを月曜日、火曜日までにしてカラダの疲労を抜いてあげる。筋トレを抜いた事で、力む癖をなくして柔らかく打てたと思います。』
と話しています。
最近のプロゴルフ界は、全体的に飛距離が伸びており、トレーニングをするのは当たり前となっていると思います。
しかし、昔から言われているように、トレーニングはカラダ(筋肉)の動きを硬くするという見解もあり、そのトレーニング内容や強度などは、より専門的に行う必要があります。
蝉川選手がインタビューからも、
『試合前のトレーニングの頻度を調整した事で、力む癖をなくして柔らかく打てたと思う』
という部分から、試合直前の筋トレがもたらすゴルフパフォーマンスへのデメリットの可能性を、感じとれます。
近年のゴルフパフォーマンスには、シーズンオフはもちろん、通年を通して筋トレやゴルフパフォーマンスアップの為のトレーニングは必須ですが、特に試合前のピーキングを考えながら、その使い方を間違えないようにしていかないといけませんね。
近年のトレーニングは、昔のようにウェイトトレーニングでガンガン追い込んで筋肉をつけるトレーニングではなく、ちゃんとバイオメカニクスや生理学の沿った、科学的なトレーニングが普及していますので、ゴルフパフォーマンスに上手く繋がるトレーニングをしていきたいですね!
最後に試合を決めるのはここかもしれない!
最後に、興味深い点をもう一つ、蝉川選手のインタビューのこの部分。
『5月の日本プロも3位で週末を迎えたが、決勝ラウンドでスコアを伸ばせずに優勝に届かなかった。今回に関しては、絶対に勝ちたいという気持ちで、最終日はどのショットも気合を入れて、“ガス欠”するくらいの気持ちで集中しっぱなしでプレーしていたのが、勝てた要因だった。』
と語っています。
この、最後まで集中しっぱなしでプレーしていた。という集中力の部分。
これはまさに、(1つの見解として)食事を変えた事によりメンタルに良い影響があったのかもしれませんね。
食事を定食に変えた事で、腸内環境が良くなりメンタルが安定して集中力の途切れないパフォーマンスを発揮できた。
その可能性を、私達にも教えてくれたように感じます。
ゴルフはメンタルスポーツと言われるくらいですから、食事や生活習慣による腸内環境作りは、1打を争うプロゴルフ選手たちにとっては、腸内環境で順位が変わると言っても過言ではないかもしれません。
他のスポーツ界でも、
野球では大谷翔平選手やダルビッシュ有選手などが、食べ物やトレーニングにおける考え方をとても大切にして結果を出し続けてますし、
サッカーでも、最近では森保一監督や日本代表選手たちが口を揃えて『良い準備をして』と常々語っています。
実際に、プロゴルフの各選手がどのような食事をしているかは、正直なところわかりませんが、今回の蝉川選手のケガからの復活劇は、とても多くの事を教えてくれたように思います。
そして多くの方にとってもたくさんのヒントがあるのではないかと、個人的には思います。
以上、今回のインタビューから見えた優勝の背景を、私なりに考察をしてみました。
もちろん、優勝は蝉川泰果選手の実力につきますが、その真の実力を、いかに、毎回、ベストなパフォーマンスを発揮できるかは、その前の食事やトレーニングなどの体つくりや、睡眠や生活習慣を含めた回復力にあると、トレーナー目線からは感じます。
以上となります。
もし、この内容が参考になりましたら、ご感想やシェア頂けたら幸いです!
今回のたくさんの学びを頂いたALBA Net GOLFさんの記事は、こちらからお読み頂けます。
⇒ https://www.alba.co.jp/articles/category/tour/jgto/post/9y09oc-2v/
ゴルフを楽しむ方やもっと良いスコアを目指した方にとって、参考になれば幸いです。
私も、自身のパフォーマンスアップや、クライアント様の指導に役立たせて頂きます!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
パーソナルトレーニングジムHEARTBODY
代表 兼 パーソナルトレーナー
江川 陽介
- 自由が丘の街で11年 -
パーソナルトレーニングジムHEARTBODY
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