在宅ワーカーのダイエットに潜む盲点「NEAT」の影響を調べてみた
—— データと研究から読み解く「NEAT低下」のリアル
前回の記事では、在宅ワーカーのダイエットを難しくする最大の盲点として「NEAT(非運動性活動)」の低下をお伝えしました。
今回はその続編として、在宅ワークと体重変化の関係について、WHO・厚生労働省・CDC(米疾病予防管理センター)・各国の人間活動データ研究など、信頼性の高いデータをもとに深掘りします。
在宅勤務は、移動がなくなることで時間的にも体力的にもメリットが多い一方、生活活動強度が大きく低下しやすいという特徴があります。これは体重管理において、決して無視できない要素です。
1. 在宅ワークで確実に起こっている身体の変化
—— 歩数の減少と座位時間の増加
在宅ワークによる活動量の低下は、世界的に確認されています。
● 世界規模のデータ
WHO(世界保健機関) は 2020〜2022 年の各国の身体活動モニタリングで、
・外出自粛や在宅勤務の増加により 日常歩数が20〜30%減少
という傾向を報告しています。
● アメリカの計測データ
CDC(米疾病予防管理センター) は、ウェアラブルデバイスの大規模データを分析し、
-
在宅勤務者はオフィス勤務者に比べ、歩数が平均40〜60%低い傾向
-
座位時間が 1日2〜3時間増加
とする傾向報告をまとめています。
● 日本国内
国立健康・栄養研究所の生活活動調査 でも、在宅勤務者は
-
「軽強度活動」が減少
-
「座位時間」が平均 2時間以上増加
という変化が確認されています。
こうしたデータは国や年代を問わず一致しており、
在宅ワーク=NEATが落ちやすい構造
が明確になっています。
2. 在宅環境が変える「食行動」
—— 間食増加・摂取エネルギー上昇
活動量と同じくらい見落とされるのが、“食べやすい環境が作られる” という問題。
● 日本国内の調査
厚生労働省の生活習慣調査(2021〜2023) では、
-
約4割の在宅勤務者が「間食が増えた」と回答
-
体重増加の理由として「食事量の増加」が最も多い
● 睡眠と食欲の関係
東大・国立精神・神経医療研究センターなど国内複数の疫学研究 では、
-
夜型化
-
就寝時間の後ろ倒し
が 食欲ホルモンの変動(グレリン増・レプチン減) と関連することが確認されています。
結果として、
「在宅である」+「生活リズムの乱れ」→ 摂取エネルギー増
の構造が非常に起きやすいと言えます。
3. 因果関係はまだ断定できない
—— それでも強い相関が見られる理由
科学的には「在宅ワークが直接太る」と断定する事はできません。
体重変化には複数の要因が関わるためです。
-
食事量・質
-
生活リズム
-
ストレス
-
ホルモン変化
-
運動習慣
-
社会的要因
さらに、
“歩数変化と体脂肪変化を長期で追った研究” は世界的にもまだ多くありません。
それでも、WHO・CDC・各国大学の行動科学研究の総合レビュー では、
“在宅勤務が活動量低下・食行動変化と強い関連を持つ”
ことが繰り返し示されています。
具体的に在宅ワークと体重の変化の関係性を追った調査があれば、それはおそらく証明される可能性が高いと言って良いでしょう。
4. 在宅ワークが太りやすい「3つの理由」
—— データから読み取るメカニズム
① NEAT(非運動性活動)の低下
通勤や移動がなくなることで、NEATが大きく下がります。
研究レビューからの一般的な推計では、
1日100〜300kcalの消費減
=1ヶ月で 脂肪エネルギー消費量換算で0.4〜1.2kg 相当。
数字を見ると、在宅太りが“じわじわ”起きる理由が明らかですね。
② 自宅という「高カロリー環境」
-
視界に食べ物
-
手が届く距離
-
周囲からの視線がない
これは行動科学でいう 外発的きっかけ(external cues) にあたり、
「食べたいから食べる」のではなく
“そこにあるから食べてしまう”
という環境依存型の食行動を引き起こします。
③ 長時間座位による代謝低下
WHO「身体活動・座位行動ガイドライン(2020)」 は、
「長時間の座位は、独立した健康リスクである」
と明確に示しています。
座り続けることで:
-
筋肉活動の低下
-
下半身の血流低下
-
むくみ
-
エネルギー消費低下
-
筋量減少による基礎代謝低下
などが起こります。
在宅ワーカーはこれが慢性化しやすいのが特徴です。
5. 在宅ワーカーが太りにくい体をつくるには
—— 意志より「仕組み化」が最強の武器
在宅ワークは環境が強力に行動を左右するため、意志だけでは制御が難しい働き方です。
そこで重要なのが “仕組み(習慣)でNEATを取り戻す” こと。
① 朝5〜10分の散歩
通勤の代わりに取り入れるだけで 1,000〜2,000歩。
朝の光暴露は、国内外の睡眠研究でも 体内時計の安定に効果的 とされています。
② 会議の前後に30〜60秒立つ
座位時間が1日10〜20分減り、血流改善にも有効。
③ 間食を視界から排除
行動科学の研究では、
「目に見えるだけで摂取量が増える」
という結果が多数報告されています。
④ 週1〜2回のウェイトトレーニング
筋量維持は代謝管理の要。
とくに座位時間が長い人ほど下半身の筋トレは効果的。
⑤ 歩数の“見える化”
厚労省も生活習慣改善の基本として
「行動の可視化」 を推奨。
歩数を測るだけで行動が変わることが多数報告されています。
まずは 最低1日5,000歩 を目標に。
6. まとめ
在宅ワークは便利で快適な働き方ですが、身体にとっては以下の特徴があります。
● 起こりやすい変化
-
歩数の減少
-
座り時間の増加
-
間食の増加
-
リズムの乱れ
● 科学的には因果は断定不能だが、関連は非常に強い
(WHO・厚労省・CDC・行動科学研究の総合知見)
● 太りやすい理由は以下の3つ
-
NEAT低下
-
食べやすい環境
-
長時間座位
だからこそ、
働き方に合わせて「活動量・環境・生活リズム」を設計すること が、現代のダイエットには欠かせません。
運動を始めることは素晴らしい習慣ですが、
同じくらい 日常の活動量(NEAT)の低下が体重に大きく影響している 可能性があることも忘れてはなりません。
まずは自分の歩数を確認し、生活の見直しのきっかけにしてみてください。
小さな改善の積み重ねが、停滞していた体重を動かしてくれます。
今回のブログが、皆さんの新しい気づき、行動のきっかけになれば幸いです!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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